mastodonで起こった問題とその顛末

Qiitaから追放されたのでこっちに書きます。

これは何か

mastodonでソシャゲ系のインスタンスを運営しているのですが、そこであったトラブルの話です。

エロというセンシティブな問題ですが、ソシャゲはそのエロコンテンツを作っている人がまたゲームコンテンツ自体を提供しているという非常に複雑なコンテンツでもあり、端的に言ってエロ絵と親和性の高いコンテンツだと思います。
その中で、性的なコンテンツが苦手な人とそのコンテンツクリエイターとどう折り合いをつけていくか、という話に一定の手を打ったというのが本記事です。

もちろん、自分の対策が完璧であるとは全く考えていないですし、賛否両論あることはわかっています。
それを前提に何が起こったか、それに対してどういうスタンスでどういう対策を取ったかということを書きます。

皆さんの考える材料になれば幸いです。

起こったこと

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  • socialgame.mstdn.cloudにて200人程度参加者がでてきた
  • その中でpawoo.netからエロ画像が連合に流れてきた
  • それ対して不快感を覚える声が一部から上がった
  • pawoo.net自体の経過を観察しつつ、現状は個人でblockなどの対策をとるようアナウンスした

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  • pawoo.netから連合に流れてきた画像を何人かが笑いもの的な意味でネタにした
  • その雰囲気が全体に広がった
  • クリエイターの方からこういう事態があり傷ついたとの連絡が入った

私のスタンスと本件に対する認識

ここに関しては多分に私見が入ります。

まず、大前提として私は場を用意したのであって、コミュニティを用意したわけではありません。あくまでシステムの運営者として振る舞うべきだと考えています。
その上で、様々な発言に対していい発言も悪い発言も制限するつもりはありませんでした。その考えのもと、原則コンテンツの取捨選択は個人の裁量に任せるという判断を初日に下したわけです。

ところが、二つの要素がその状態を許容できなくしたと考えています。

  • SNSとしての規模の小ささ
    • 参加者全員で一つのコミュニティしか形成できないくらいに人数が少ない状況
  • pawoo.netの急拡大に伴う整備されていない大量のアダルトコンテンツの流入

私は、絵師さんを尊敬していますし、ソシャゲは彼らの存在があって成り立っているので、そのジャンルのインスタンスであるソシャゲインスタンスで絵師さん方が傷つくような状態は全くもって容認できませんでした。
しかし、現状上記の理由によって本インスタンス全体の雰囲気としてエロ絵を描く人を侮蔑するような雰囲気になっていたのは事実です。

かといって、一定数性的な表現に様々な理由で嫌悪感を示す人がいることも理解しています。そしてこれもまた上記のような理由でその方々にとっては無視できない状況であると認識しました。連合を見る限り個人で対応できる分量ではないこともしかり、またpawoo.netの整備が追いついていない状況なので性的なコンテンツがマスクされていない状態で流れ得る状況でもあったためです。

追記

一番の問題は、全体の雰囲気として性的コンテンツを悪い意味でネタにするような空気ができたことです。
これについては、今回は口頭のアナウンスで対応したのですが、そのきっかけとして存在した性的コンテンツを嫌悪する問題について解決を試みた、という組み立てになっています。

もちろん、直接そういう雰囲気にするな、で済めばいいのですが、どうなるかわからなかったので根本的な対応はこちらの方が近いのではないかとこういうアプローチをした次第です。

今回取った対策

結論としては、pawoo.netからの投稿を連合から除外したインスタンスと成人コンテンツ歓迎のインスタンスに分離することにしました。
また、同時にこのようなことに至った顛末をアナウンスし、その過程で絵師さんを非難するような風潮は許容できないとの旨をアナウンスしました。

論点としては、性的なコンテンツに嫌悪感を抱く人にとって個人のblockなどで自衛できないほど大量にそういったコンテンツが流れてくることが問題だと考えたためです。
だから、0にはできなくても絶対数を減らせれば自衛の余地があると考えました。

また、このような方々を無視すればいいのではないか、というお声もあると思うのですが、ソシャゲという非常に大きなマーケットを考えた時、そのプレイヤーはコアなオタクだけではなく既に様々な人に広がっているわけでそれだけの方がいればそれなりに性的なコンテンツに嫌悪感を抱く人はいるはずだと考えました。

もちろん、もっと人数のいるインスタンスであればhomeタイムラインをメインにして各自ホワイトリストで自衛するであったり、そういった対策は取れると思いますが現状の規模を考えるとそこまで求めるのは酷だと判断したためです。

謝罪

最後に、現在z-socialgame.mstdn.cloudやsocialgame.mstdn.cloudにおいては絵師の方々に不快な思いをさせるような状況は解消したと認識しています。
この点、運営者として大変申し訳ありませんでした。

今回、被害や不快な思いを被った絵師の方々にとっては、このような対応は納得いただけないかもしれません。

今後は、そのような不快な思いをさせてしまうようなことがないよう、むしろ絵師の方々が参加しても楽しく活用できるようできる限りのことはしていきたいと思うので、経過を見守っていただけると幸いです。